2016年度 第2回(通算第28回)粒子帯電制御研究会

講演会:「電荷の発生,帯電,除電,放電,計測,制御に関する技術」

 

本年度第2回(通算第28回)粒子帯電制御研究会を以下のとおり開催いたします。今回は,電荷の発生,粒子の帯電,除電,計測,制御に関係する技術を紹介していきます。産官学から多数のご参加をお待ちしております。


■後援:日本粉体工業技術協会・静電気利用技術分科会


2016 92日(金)13:1017:00


■場所:同志社大学 今出川校地 烏丸キャンパス 志高館会議室(京都駅から地下鉄烏丸線(国際会館行き)今出川駅で下車,徒歩5分)
     京都市上京区烏丸通上立売上る相国寺門前町647-20
      TEL 075-251-3120(代表・広報課)
      地図 https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/karasuma.html


2000円(当日会場にて:ただし,大学および公立研究機関1000円,学生無料)

■講演会

1.    13:1014:00: 「粒子の電荷量測定とその応用」(ユーテック イノベーション開発センター 係長)梅澤 俊輔氏

2.    14:0014:50: 「コロナ放電を用いた粉体の除電と表面処理」 (春日電機 営業技術部 部長)鈴木 輝夫氏
(春日電機 コロナ処理技術部 主事)杉村 智氏

3.    15:0015:50: 「大気圧プラズマジェットによる粒子の帯電制御」 (京都大学 教授)松坂 修二氏

4.    15:5016:40: 「接触分離時の放電緩和現象」 (創価大学 教授)松山 達氏

5.    16:4017:00: 総合討論

6.    17:1019:00: 交流会 徒歩で別会場に移動 自由質疑(メール事前予約制2000円 当日講演会の会場にて。)


【講演概要】

 

「粒子の電荷量測定とその応用」

静電気を利用する技術として,電子写真をはじめ電気集塵,静電塗装などがあげられ世の中に普及した。これら静電気を応用した技術の発展に伴って静電気の学問的理解も急速に進展した。静電気学はまだ体系化されているとはいえないが,1)電荷の発生・減衰,放電現象,電界計算,測定といった基礎的分野,2)静電気応用技術,3)静電気に起因する障災害,とカバーする領域は広いと考えられる。電子写真や静電粉体塗装,静電塗装その他に関して電荷量測定事例をベースに測定方法や活用方法について紹介する。

「コロナ放電を用いた粉体の除電と表面処理」

コロナ放電を用いた粉体の除電では,直流コロナ放電式の内圧防爆構造除電器の概要を紹介するとともに,この除電器を空気輸送実験装置に設置して,サイロ内で発生する静電気放電の抑制効果と除電効果を調べた実験結果について説明する。また,交流コロナ放電を用いた粉体の表面処理では,一般的なコロナ放電による表面処理について説明したのち,数種類の粉体を表面処理した実験結果を紹介する。

「大気圧プラズマジェットによる粒子の帯電制御」

粒子の表面電荷の制御法として,接触帯電によって表面間の電荷を移動させる方法あるいは自由空間中のイオンや電子を表面に付与する方法が知られている。前者は,接触表面の物性(仕事関数)に依存するが,外部電場を利用すると粒子帯電の制御は比較的容易である。後者は,仕事関数の影響は少ないと考えられるが,気相中にイオンや電子を生成させて必要量の電荷を粒子に付与する技術が必要になる。大気圧プラズマジェットを用いると,正イオンや電子を多量に生成することは可能であり,粒子の電荷制御を目的とした単極荷電用大気圧プラズマジェット装置の基本構造,任意の極性の電荷抽出法,および電荷を効率よく粒子に付与する方法を紹介する。

「接触分離時の放電緩和現象」

金属製試料台の表面に固定した高分子薄膜と,鏡面仕上げしたステンレス板を接触・分離・最接近して,この際の試料台電位(ほぼ高分子薄膜の表面電位に等価)を接触式超高入力インピーダンス表面電位計で計測した。ギャップの拡大に伴うキャパシタンスの減少に対応して(電荷固定条件での)電位差上昇が生じ,時々急峻な電位降下が観測された。この電位降下は分離表面間での空気絶縁破壊に伴う電荷緩和を示していると考えている。今回,数種の高分子材料で同試験を行ったが,(1)表面導電性がある程度以上高いとき,この減少が生じるまでには電位上昇が生じなかった。(2)多少成分の異なるPFA薄膜では放電開始電圧—放電ギャップはコンシステントであった。


■代表:松坂修二,副代表:松山達,白川善幸

■参加の申し込み(連絡先):松坂 e-mail: matsu@cheme.kyoto-u.ac.jp

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通算第28回粒子帯電制御研究会申し込み
1.名前:
2.所属:
3.連絡用メールアドレス:(複数名でのお申し込みの場合,全員のメールアドレス)
4.交流会 「出席・欠席」のいずれかを記入
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