2014年度第1回(通算第23回)粒子帯電制御研究会

講演会:「摩擦帯電に伴う放電および諸現象に関する最新情報」


本年度第1回(通算第23回)粒子帯電制御研究会を以下のとおり開催いたします。今回は,高分子材料を中心として摩擦帯電に伴う放電および関連する現象について最新の話題を提供します。産官学から多数のご参加をお待ちしております。


■後援:日本粉体工業技術協会・静電気利用技術分科会


■日時:2014 317日(月)13:1018:30


■場所:日本大学理工学部駿河台校舎1号館3132教室
     〒101-8308  東京都千代田区神田駿河台1-8-14
      TEL 03-3259-0755 (日大,河府研究室)
      地図 http://www.cst.nihon-u.ac.jp/campus/surugadai.html

■参加費:3000円(ただし,大学および公立研究機関は1000円,学生は無料) ※当日 会場にてお支払い願います。

■講演会

1.    13:1014:10: 「金属板との接触分離における高分子フィルムの表面電位プロファイル」 (創価大学 教授)松山 達氏

2.    14:1015:10: 「摩擦帯電とマイクロギャップ放電による緩和について」 (労働安全衛生総合研究所 研究員)三浦 崇氏

3.    15:3016:30: 「高分子の摩擦帯電と摩擦発光に対する湿度の効果」 (千葉工業大学 教授)平塚 健一氏

4.    16:3017:00: 総合討論

5.    17:1019:00: 交流会 (同館2階カフェテリア,事前申込みは無料)


【講演概要】

「金属板との接触分離における高分子フィルムの表面電位プロファイル」
高分子フィルムと金属版の接触・分離過程での高分子フィルム表面電位の変化を接触ギャップの関数として,高感度変位センサと超高入力インピーダンス接触型表面電位計を用いて測定した。表面電位曲線は,ギャップ変化に伴うキャパシタンス変化に対応して,電荷保存条件に対応するように変化するが,分離途中に,表面間での静電気放電に伴う電荷緩和に対応すると考えられる急峻な電位減少を示す。この計測結果について紹介する。

「摩擦帯電とマイクロギャップ放電による緩和について」
総務省消防庁編集による火災年報によると,静電気の放電(静電スパーク)が着火源となった火災や爆発などの災害は,毎年100件程度発生している。また,厚生労働省が公表する労働災害(死亡・休業4日以上)データベースを見ると,静電気の放電が関与もしくはその可能性が高いとされた爆発や火災等の災害は年間10件程度と推定される。予期しない静電気の放電は,タンク内で作業者が炎に包まれたり,爆発で吹き飛ばされたりというような大規模災害の原因になるため, 様々な対策が必要である。摩擦で発生した静電気はいくつかの段階を経て爆発や火災といった災害に至る。具体的には,接触・摩擦によって発生した電荷(電気の量)は,電荷が発生した直後に微小な隙間に起こる放電(マイクロギャップ放電)によっていくぶんかは減少するが,摩擦が続く限り電荷は少しずつ増加していき, ついには静電気放電を引き起こして爆発・火災の引き金となる。講演では,このプロセスの初期の段階に相当する,接触で最初に発生する電荷の測定とマイクロギャップ放電について,最近の研究結果も含めて紹介する.

「高分子の摩擦帯電と摩擦発光に対する湿度の効果」
8種類の高分子(PA66, POM, ABS, PET, PP, PVC, PE, PTFE)の摩擦帯電と摩擦発光を湿度を変えた空気中で測定した。組み合わせによって帯電と発光に対する湿度効果は大きく異なったが,ある程度の水蒸気の存在が帯電量を増大させることは共通していた。発光特性と帯電との関係について水蒸気の帯電促進作用と電荷の漏洩作用のバランスで説明する。


■代表:松坂修二,副代表:松山達,幹事:白川善幸,綿野哲,特別幹事:河府賢治

■参加の申し込み(連絡先):松坂 e-mail: matsu@cheme.kyoto-u.ac.jp

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通算第23回粒子帯電制御研究会申し込み
1.名前:
2.所属:
3.連絡用メールアドレス:(複数名でのお申し込みの場合,全員のメールアドレス)
4.交流会 「出席・欠席」のいずれかを記入
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