2013年度第1回(通算第21回)粒子帯電制御研究会

シンポジウム:「粒子帯電と静電気現象:キーファクターの制御に向けて」


本年度,第1回(通算第21回)粒子帯電制御研究会を,以下のとおり開催いたします。今回は,粉体工学会春期研究発表会においてシンポジウム型式で行います。
【趣旨】

 粒子の帯電は,粉体プロセスに関係する主要な現象のひとつです。帯電粒子の付着,凝集,放電を無視してプロセスを設計,製作,運転することはできません。帯電粒子は自ら電界を形成し,電界中の帯電粒子には静電気力が働きます。流体中に分散した粒子に静電気力を働かせると,集じん,分離,塗装に応用できます。緻密な電界制御を行えば,帯電粒子の位置を固定して,プリント,画像化にも活かせます。しかし,化学組成,物理物性,電気的特性,環境条件によって粒子の帯電および静電気現象は変わります。一見順調に動いているプロセスや装置でもノウハウによって成立していることが多いです。粒子帯電と静電気現象を支配する主要因子の抽出がこれまで行われてきました,次のステップは主要因子の制御です。

 本シンポジウムでは,静電気現象,帯電メカニズム,帯電粒子の産業への応用という幅広い観点から,各種制御を目指して展開していく予定です。産官学を問わず,多数のご参加をお待ちしております。

 

■主催:粉体工学会(企画,運営:粒子帯電制御研究会)

 

■後援:日本粉体工業技術協会・静電気利用技術分科会

 

■日時:2013 521日,22日(水)(粉体工学会は2日間開催されますが,当シンポジウムは22日に開催されます。)

 

■場所:連合会館(旧総評会館)

 〒101-0062東京都千代田区神田駿河台3-2-11

 TEL 03-3253-1771 ()

 地図 http://rengokaikan.jp/access/index.html

 

■申込方法(以下の粉体工学会ホームページ春期研究発表会を参照)

http://www.sptj.jp/haru.html

粉体工学会春期研究発表会への参加として,お申し込みください。

 

■講演プログラム(当シンポジウムは粉体工学会春期研究発表会2日目の午前と午後)

 

シンポジウムU「粒子帯電と静電気現象:キーファクターの制御に向けて」一般講演15討論5分)

(オーガナイザー:松坂 修二,松山 達

(9:1010:30) 座長:松坂 修二

S2-1. (研究報告) 接触帯電に於ける電荷緩和について

(創価大)○松山達,山本 秀幸,井田 旬一,山本英夫

S2-2. (研究報告) 振盪カプセルによる粒子群帯電特性の評価

(創価大)○明石忠夫,印波 真之,松山 達,井田旬一,山本 英夫

S2-3. (研究中間報告) 静電粉体塗装における粒子沈着状態の観察

(ユーテック)○梅澤 俊輔,西垣 敏,堀内孝司, 芝 克哉

S2-4. (研究中間報告) -気混相シミュレーションによる粉体塗装プロセスの解析

(同志社大)○平野雄貴,下坂 厚子,白川 善幸,日高重助

(10:3011:30) 座長:松山 達

S2-5. (研究報告) メソ多孔体シリカコロイドの帯電特性評価

(京都大)○渡邉哲,岩崎 祥大,宮原 稔

(豊田中央研究所)中村忠司,矢野一久

S2-6. (技術資料報告) ディーゼルPM捕集のための微粒子帯電装置

セテック○中島 耀二,瀬戸 弘

S2-7. (研究報告) 船舶排ガス浄化を目的としたSO2のミスト化と電気集塵

神奈川工科大○瑞慶覧章朝,二宮 和哉,江原 由泰,乾 貴誌

【依頼講演】

(11:3012:00) 座長:松坂 修二

S2-依頼1. 一成分現像電子写真プロセスのトナー帯電における電荷緩和過程の影響

(沖データ)小森 智裕

(12:0013:00) 〈昼休み〉

(13:0013:15) 【BP賞授賞式】

 

シンポジウムU一般講演15討論5分)

【特別講演】

(13:2014:10) 座長:松坂 修二

S2-特別1. 粒子の帯電とイメージングへの応用

(千葉大名誉教授)北村 孝司

(14:2015:20) 座長 田之上健一郎

S2-8. (研究報告) 2成分帯電法を用いた粉体帯電

(創価大)○北村智浩,松山 達,井田 旬一,山本英夫

S2-9. (研究報告) 医薬品の帯電特性と粉体物性

東邦大)○米持 悦生,藤沼 健太,吉橋 泰生,寺田 勝英

(創価大)松山達

S2-10. (研究報告) 連続衝突による粒子帯電過程の計測

(創価大)○村上彩子,松山 達,井田 旬一,山本英夫

(15:2016:40) 座長 松山 達

S2-11. (研究報告) 振動と電界を利用した微粒子の帯電特性評価

(京都大)○水谷慈,安田 正俊, 松坂 修二

S2-12. (研究報告) 蒸気を利用した乾式分級機の分級性能向上

(広島大)○山本徹也,東野 元春,栗本 菜摘,福井国博,吉田 英人

S2-13. (研究報告) 希薄条件における粒子の帯電におよぼす分散器の影響に関する研究

(山口大)○田之上健一郎

S2-14. (研究報告) 管内固気二相流における微粒子の帯電特性評価

(京都大)○松坂修二,藤井 祐輔

(フロリダ大)Poom Bunchatheeravate, Jennifer Sinclair Curtis

 

【依頼講演概要】

一成分現像電子写真プロセスのトナー帯電における電荷緩和過程の影響
トナーの帯電機構の中で,いままであまり注目される機会が少なかった摩擦帯電時に生じる放電による電荷緩和過程が,実際には重要な意味をもっているのではと考えており,本報告で,実際の電子写真プロセス上で起きているであろう現象や,その影響,更には,この現象を応用する事によってもたらされるであろう,新しい技術的展開について報告する。

【特別講演概要】

「粒子の帯電とイメージングへの応用」
帯電粒子の絶縁性液体あるいは空気中の移動により文字や画像の表示を行う方式の電子ペーパーは電子ブックや情報表示ボードなどに利用されている。その表示特性は粒子の帯電量に依存しており、帯電機構の理解や制御技術の確立が重要である。