2006年度第1回講演会

「最新情報:帯電用複合粒子の製造から応用まで」

■日時:2006年6月28日(水)13:10〜16:50
■場所:〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下る
    キャンパスプラザ京都4階第4講義室(JR京都駅ビル駐車場西側)
    TEL.(075)353-9111
    http://www.consortium.or.jp/campusplaza/
■交通: JR京都駅から徒歩5分(上のリンク参照)
■参加費:1000円(当日会場にて。ただし,大学および公立研究機関は無料)

■講演会プログラム:講演:各50分(質疑含む)
  1. 「帯電制御による電子写真技術の進化」(キヤノン(株) 電子写真技術開発センター 部長)西村克彦 氏
  2. 「大規模粉体シミュレーションによる2成分磁気ブラシ現像法における現像特性」((株)けいはんな 京都府地域結集型共同研究事業 研究員)三尾浩 氏
  3. 「無機−高分子複合微粒子の革新的製造技術の開発」((株)ホソカワ粉体技術研究所 研究開発本部 本部長)福井武久 氏
  4. 総合討論
世話人:松坂修二:matsu@cheme.kyoto-u.ac.jp,松山達:tatsushi@t.soka.ac.jp
幹事:白川善幸,綿野哲
参加希望者は,松坂まで e-mailでお知らせ下さい.


【注記】講演会終了後,京都駅の近くで,簡単な懇親会(一人2000円〜3000円)を行う予定です。新幹線等の乗車時間の調整等にも最適です(当日,受付)。


【講演概要】
  1. 「帯電制御による電子写真技術の進化」
    電子写真技術は,機能性粉体であるトナーと電子写真プロセス技術とのコラボレーションによる賜物である。多くの技術者により,今もなお発展し続けている電子写真技術において,トナーの帯電制御はその中でも特に重要な位置を占めている。開発に携わった電子写真エンジンを例にとり,「帯電制御による電子写真技術の進化」をコラボレーションという観点から紹介する。
  2. 「大規模粉体シミュレーションによる2成分磁気ブラシ現像法における現像特性」
    これまで,電子写真システム現像部におけるシミュレーションにおいて,粒子径比が大きく異なるキャリア・トナー粒子群を十分な現像剤濃度でシミュレーションを行うことは不可能であった。しかし,筆者らはDEMの大規模化・高速化を図り,約10万個のトナーを扱う現像シミュレーションを行うことに成功した。講演では,2成分磁気ブラシ現像法における現像部のキャリア,トナー群の挙動解析により,各装置条件や,トナー帯電量が現像特性に及ぼす影響を検討した結果を紹介する。
  3. 「無機−高分子複合微粒子の革新的製造技術の開発」
    粉体塗料やトナーなどの無機−高分子複合粒子を対象として,溶融紡糸,切断粉砕及び粒子複合化技術から成る新たな革新的微粒子製造技術の開発を進めている。本技術は従来と異なる概念に基づき,溶融紡糸で得られる繊維中間体を径方向へ一次元破断(切断粉砕)することで微粒子を得る。また,熱的,化学的及び機械的作用を複合的に粒子に与える粒子複合化技術により,粉体塗料粒子の色付けやトナー粒子への外添などの複合化が達成でき,現在,新規な製造技術としての実用化を進めている。講演では,開発技術及び製造粒子の特性など詳細結果を報告する予定である。