2005年度粉体工学会・夏期シンポジウム
「粒子と静電気に係わる最近の研究開発と応用技術」


IMPORTANT DATES & INFORMATION

夏期シンポジウム: 8月4・5日

■講演要旨集原稿執筆要領はこちら(PDF:32KB) (尚,原則として2〜6ページ程度でご執筆下さい。それ以上になる場合には,一旦,世話人にご相談下さい)。
■粉体工学会からのお知らせと申し込みフォームはこちら


CALL FOR PARTICIPATION

「粒子と静電気はどちらも厄介なもの」というのが一般的な通念です。これは,粒子サイズ,形状,形態,表面特性等,実に多くの影響因子がそれぞれに分布をもって存在するうえに,環境の影響が現象をさらに複雑にさせているためです。しかし,実際には,不確定要素をできるだけ簡素化して,高度な粒子操作技術の開発や先端的な技術革新が行われており,静電気あるいは静電気力を利用した製品の開発も非常に多くなされています。既に生活・産業界の必需品としての地位を確立したものから,次期製品として位置づけられるものまで様々です。電子写真におけるトナー粒子の位置制御,電子ペーパーに見られる粒子の配列制御,気相系粒子の生成制御,電気移動度の違いを利用した分級,電気集塵,静電微粒化,帯電量分布の計測,粒子流量の計測,トモグラフィーへの応用など,数え上げるときりがありません。また,高性能トナーや粉体塗料などの帯電制御粒子の開発も日進月歩です。帯電は,イオンを利用する場合もあれば,摩擦を利用することもあり,安全面からの除電の技術も忘れてはなりません。対象とする粒子は,ナノからミリまで幅広く,有機,無機と多岐にわたります。粒子と静電気の係わりは非常に深く,歴史的なつながりもありますが,粉体工学会では,2004年に粒子帯電制御グループ会を発足させ,第1回グループ会をその春に開催いたしました。第2回目は,粉体工学会秋期研究発表会において「粒子の帯電現象の解明と帯電制御へのアプローチ」と題するシンポジウムを,依頼講演と一般講演あわせて19件のプログラムで開催いたしました。2005年の夏期シンポジウムはこれに続くものであり,特別講演と一般講演あわせて25件のプログラムとなっています。今回は,一泊二日というスタイルで進めるため,自由闊達な雰囲気で討論を十分に行う時間があり,勉強会的な要素を含めることもできるため,粒子と静電気の基礎から応用まで,固定概念に捉われることなく発表と質疑を行うことができます。また,異業種間での専門用語の違いを感じることなく,高度な内容を平易で分かりやすい説明に置き換えて議論することを目指しており,全員参加型のシンポジウムにすることを第一の狙いと考えています。会場となる関西セミナーハウスは,京都市内の北東部,修学院離宮,曼殊院,詩仙堂のある山の麓にあり,都会で行うシンポジウムとは一味違った趣のある環境が整えられています。研究,開発,実務の経験の多少に係わらず,できるだけ多くの方に参加して頂き,粒子と静電気に関する情報交換の場として,二日間を有意義に活用して頂ければ幸いです。 多数の参加をお待ちしております。


【特別講演】

村田雄司氏(東京理科大学) 「粉体の帯電に関する最近の展望」
伊藤 昇氏
(コニカミノルタビジネステクノロジーズ)
「帯電から見た電子写真用現像剤の組成および現像器構成の研究」



■日程:2005年8月4日(13:00から)〜8月5日
■場所:関西セミナーハウス
    http://www.academy-kansai.com/top.htm
    京都市左京区一乗寺竹ノ内町23(曼殊院北隣300m)
    電話:075-711-2115
    ファックス:075-701-5256
    mailto:info@academy-kansai.com
【交通アクセス】
▼送迎マイクロバス(定員25名×2回=50名 先着順)
 ○松ヶ崎駅⇒関西セミナーハウス(所要時間10分弱)
  (JR京都駅から地下鉄(国際会館行き)約20分で松ヶ崎駅)
 出発時刻:12時10分,12時40分
▼他の交通機関(参考)
 JR京都駅から地下鉄(国際会館行き),「北山駅」下車。2番出口,タクシーで約10分
 JR京都駅から市バス(5)で約50分,「修学院道」下車。徒歩で約15分

【参加要領】
(粉体工学会からのお知らせと申し込みフォームはこちら

■定員:80名、(満員になり次第締め切ります。)
■会費:(先行扱い,7月11日(月)振込みまで)
会員種別 参加費(1日・2日) 宿泊費
(懇親会+食事代含)
合計
維持会員および賛助会員
1名無料 
(2人目から8,000円)
18,000円  18,000円 
(2人目から26,000円)
事業所会員および個人会員 8,000円  18,000円  26,000円 
学生会員 3,000円  18,000円  21,000円 
会員外 20,000円  18,000円  38,000円 
注1) 研修施設のため,宿泊は相部屋となりますが,部屋数に余裕がある場合,お一人の宿泊も可能です。
   (ただし,宿泊施設の規定により,当日,2,000円の追加料金をいただくことになります)
注2)参加費には宿泊費は含まれません。
注3)宿泊を希望されない場合,懇親会費は8,000円,二日目の昼食は1,200円となります。
注4)7月12日以降の受付は,参加費および宿泊費のそれぞれに1000円が加算されます。
注5)事業所会員は規定により1名のみ会員資格で参加できます。


■当夏期シンポジウム(予定)に関する,お問い合わせ,ご意見,ご要望,その他もろもろ,ございましたら,グループ会世話人までご連絡下さい:
 松坂修二(京都大学工学部)
 mailto:matsu@cheme.kyoto-u.ac.jp
 松山 達(創価大学工学部)
 mailto:tatsushi@t.soka.ac.jp



シンポジウムプログラム


■第1日目 [8月4日(木)]

(13:00〜13:10) 開会挨拶	(京都大)松坂 修二

(13:10〜14:00) (座長:松山 達)

<特別講演1>粉体の帯電特性制御と応用技術の最近の話題
      (東京理科大)村田 雄司

(14:00〜15:40) セッション1:帯電の制御と応用(座長:白川 善幸)

1. (14:00〜14:20) (研究報告)初期電荷が粉体の衝突帯電におよぼす影響
               (山口大)○田之上健一郎(京都大)安田 大介,伊藤 泰大,江間 秋彦,増田 弘昭
2. (14:20〜14:40) (研究報告)連続衝突による粒子の電荷蓄積過程のモンテカルロ風シミュレーション
               (創価大)○松山 達,山本 英夫
3. (14:40〜15:00) (研究報告)異種壁材との衝突帯電を利用した粒子の帯電制御
               (京都大)○松坂 修二,沖 充浩,増田 弘昭
4. (15:00〜15:20) (研究報告)粉体用自己放電式除電器の除電特性
               (春日電機)○鈴木 輝夫,児玉 勉,山隈 瑞樹,最上 智史(大阪府大)綿野 哲

討論1 (15:20〜15:40) 
(15:40〜15:50) 休憩

(15:50〜16:40) (座長:松坂 修二)

<特別講演2>帯電から見た電子写真用現像剤の組成および現像器構成の研究
      (コニカミノルタビジネステクノロジーズ)伊藤 昇

(16:40〜18:20) セッション2:電子写真とディスプレイ(座長:丸山 博之)

5. (16:40〜17:00) (研究報告)高分子粉体の摩擦帯電−超音波照射効果−
               (慶應義塾大)○池崎 和男,寺岡 慎也,行川 昌昭
6. (17:00〜17:20) (技術報告)DPM(Discrete Phase Model)による現像器内局所気流解析
               (リコー)内田 圭亮
7. (17:20〜17:40) (技術報告)電子粉流体Rを用いた反射型ディスプレイ(QR-LPD)
               (ブリヂストン)田沼 逸夫
8. (17:40〜18:00) (技術報告)電子粉流体Rを用いたフレキシブルディスプレイ(QR-LPD)
               (ブリヂストン)田沼 逸夫

討論2 (18:00〜18:20)

(19:00〜21:00) 懇親会


■第2日目 [8月5日(金)]

(9:00〜10:20) セッション3(その1):エアロゾルの生成と捕集(座長:足立 元明)

9. (9:00〜9:20) (研究報告)静電噴霧法による液中ナノ粒子および水溶性高分子粒子の発生と計測
              (広島大)○Wuled Lenggoro,奥山喜久夫,Juan Fernandez de la Mora
10. (9:20〜9:40) (研究報告)交流電圧を用いた静電噴霧粉体合成法の操作条件
              (大阪府大)○横山奈津子,足立 元明
11. (9:40〜10:00) (研究報告)高荷電固体微粒子の発生とその大気中での電荷減衰
               (北海道大)中島 耀二
12. (10:00〜10:20) (研究報告)格子ボルツマン法による帯電液滴のRayleigh不安定性のシミュレーション
               (創価大)○阿部 卓哉,松山 達,山本 英夫

(10:20〜10:30) 休憩

(10:30〜12:00) セッション3(その2):エアロゾルの生成と捕集(座長:田之上健一郎)

13. (10:30〜10:50) (研究報告)レジンウールフィルタのエアロゾル粒子捕集機構
               (金沢大)○金 鎭普C能登 大輔,並木 則和,大谷 吉生
14. (10:50〜11:10) (技術報告)交流電界形電気集じん装置の再飛散防止技術
               (富士電機システムズ)○安本 浩二,瑞慶覧章朝(武蔵工大)高木 康裕,江原 由泰
15. (11:10〜11:30) (研究報告)イオン沈着法によるナノ粒子配列
               (大阪府大)○足立 元明,五十里要一

討論3 (11:30〜12:00) 

(12:00〜13:00) 昼食

(13:00〜15:00) セッション4:静電粉体塗装(座長:鈴木 輝夫)

16. (13:00〜13:20) (研究報告)地球環境と静電粉体塗装の現状について
               (旭サナック)伊藤 春揮
17. (13:20〜13:40) (研究報告)最先端静電粉体塗装ライン(欧米の自動車市場)と今後の課題について
               (旭サナック)伊藤 春揮
18. (13:40〜14:00) (技術報告)粉体塗料の低速搬送を可能とする新型定量フィーダ
               (アネスト岩田)柳田 建三
19. (14:00〜14:20) (技術報告)パルス荷電方式静電粉体塗装システム
               (日本パーカライジング)村井 浩樹
20. (14:20〜14:40) (研究報告)静電粉体塗装における粒子塗着挙動シミュレーション
               (同志社大)○後藤 正輝,下坂 厚子,白川 善幸,日高 重助

討論4 (14:40〜15:00)

(15:00〜15:10) 休憩

(15:10〜16:30) セッション5:帯電の基礎(座長:中島 耀二)

21. (15:10〜15:30) (研究報告) AFMによる一個粒子に働く静電気引力カーブの測定
                (創価大)○大塚 雅昭,松山 達,山本 英夫
22. (15:30〜15:50) (研究報告) AFMを用いたスリップ,ノンスリップ接触による粒子の帯電に関する検討
                (京都大)○丸山 博之,柚山 理恵,増田 弘昭
23. (15:50〜16:10) (研究報告)高分子/金属接触帯電機構の計算化学的検討
                (同志社大)○藤 寿人,伊井 直人,吉田 幹生,下坂 厚子,白川 善幸,日高 重助

(16:10〜16:30) 討論5

(16:30〜16:40) 総括と閉会挨拶 (京都大)松坂 修二
                (創価大)松山 達